海はねてまて(果報は寝て待て、海も寝て待て)

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これからの為に大切なこと・・・持続可能と生物多様性 2010年06月11日

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これから生きていく上で、とても大事なキーワードになると思われるものです。これらについて、厳密に定義することはとても難しいのですが、持続可能性(サステナビリティ)とは、人間が行なう事が、ずーっと循環出来るか?と言う考え方です。経済や社会などに使用しますが、特に環境問題やエネルギー問題について使われる言葉です。


生物多様性(バイオディバーシティー)とは、もっと定義が難しいのですが、簡単に言ってしまうと、「生物全てのレベルでの生命の多様性」と言うことになります。が、「異なる生態系の、生物間での相対的な多様性の尺度」なども含めていて、とてもスケールが大きいです。この2つのシステムを上手に吸収することが、これからとても重要な気がします。


僕は簡単にこう考えるのですが、人間を含めない自然界には、ゴミというものがなさそうです。すべての生きものの営みは循環していて、ゴミになるようなものはなく、必ず何かの為になっていると言うこと。


そして、その循環を強固にする為に色々な生き物たちがこの地球に住んでいる。例えば、何かの生物が危機的状況になったとしても、代替えがいて、このシステムには支障がないとうような。。。しかし、すべては地球の環境がベースになっている。ってな感じです。


ですので、ゴミをなくせば良いのです。そして、その地域の環境をベースに、色々な生物たちと上手く共生すれば良い!(人間も含めて)と、簡単に考えられるのですが、これがまた難しいですよね。毎日ビニール袋のゴミを捨てていますし、持続不可能な火力発電から電気を頂いてますし、近くで採れていない食料品も多く食べています。


ダイビングしていると、良く思うことなのですが、水中世界にはまったく無駄がないな〜と感心します。もちろん生物多様性にもかなり驚きます。太陽と海水がベースになって、サンゴ、魚類、甲殻類、貝類などが育ち、それらを食料として食べて、ゴミを出さない。以前にも書きましたが、水中世界は常に戦争で、食うか食われるかの世界です。


どうやって効率よく生きていくかに、すべては注がれている様に思えます。擬態や共生などは有名ですが、もっと驚くことは、サケなどの様に「死」までもが、システムの中に組み込まれているような生き物もいます。死んではしょうがないと思いがちですが、タイミングによっては、死も、種を繁栄させる為に組み込まれた重要なシステムだと思います。生死のサイクルが短い程、周りへの適応力があるともいわれますし。


まあ、水中世界はすべてが自給自足なので、色々と参考にはなりますが、人間社会と比べるのはちょっと無謀ですね。では、高等生物といわれ、社会を持った人間がなぜ、人間自身にも悩み、周りの環境に対しても色々と悩まなくてはいけないのか?


答えは簡単です。


現状、もしくはこれからの周りの環境に適応できない、もしくはしたくないからです。水中生物は、自分と子孫が生きる事で一杯一杯だと思いますが、人間はそれ以外のことでも一杯一杯ですよね。人はとても弱い生き物だからだと思いますが、人間と水中生物で違うのが、人間社会は巨大な情報ネットワークを持っていることでしょう。人と人とのコミュニケーション方法が、多彩にあるということです。しかし、この情報ネットワークによって、色々な問題が生じた可能性があると僕は思っております。しかしこれが悪いわけではありません。情報選択の仕方に問題があるのだと思います。


人には色々な欲求がありますし、色々な考え方もあると思います。それはそれで、多様性があって良いと思うのですが、あまりにも膨大の情報の渦に巻き込まれ、簡単だけど忘れている重要なことが沢山身の周りにあるように思います。


「天国と地獄」という話があります。ご存知の方も多いと思いますが、これからの生活にとって、とても大切な事を表現しているお話です。


【天国と地獄】


現状を「生き地獄」だと悩む男が、ある僧侶によって、天国と地獄見学に連れて行ってもらったそうです。しかし、どちらにも、花が咲き、光に満ち、美味しそうな食べ物がたくさんあって見た目には、どちらが天国か地獄か分からなかったそうです。しかし、食事の時間になって、それぞれの住人達が集ってくるとそれは、はっきりとしました。天国も地獄もそこの住人達は皆、1.5メートルもある長い箸を使って食事をしなければならない決まりになっていました。箸をうんと短く持ったり、手で食べようとしたりすると食べ物は消えてしまうそうです。
まず、地獄の住人達の食事を見ましたが、箸が長過ぎて、なかなか掴めず上手くいきません。運良く掴めても、箸が長くて自分の口に入れることが出来ない。皆空腹で、イライラしており、自分の食事を取られまいとし、あちこちでケンカやののしりあいや奪い合いなどが起こり、悲惨な光景だったそうです。


一方、天国の住人達の食事風景はというと、
自分の箸で掴んだ食べ物を、テーブルの向こう側に座っている人の口の中に入れてあげる。「お先にどうぞ」「ありがとう」と、互いに食べさせあいながら、みんなニコニコと幸せそうだったということです。


天国と地獄の違いは、自分の箸を自分の為に使うのか!それとも、他の人の為に使うのか!という違いでしかなかった。。。というお話です。


そして、最後に、


(故)ドネラ・メドウズ博士という有名な方からのメッセージですが、「私たちに必要な5つのこと」で締めくくりたいと思います。


○ ビジョンを描くこと


○ ネットワークをつくること


○ 真実を語ること


○ 学ぶこと


○ そして、愛すること

 


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