シミランクルーズ・・・シミランと僕の近況報告♪ 2011年02月01日~04日
先日のクルーズで撮ったシミランの水中写真と、僕の最近の愚痴とのコラボレーションです。どうぞ一緒にお楽しみくださいませ~♪
昨年、水温30度以上と言う奇怪なコンディションが長期的にアンダマン海を襲ったのですが、その影響なのか、何なのか?浅い水深のハードコーラル系にダメージがありました。ということで、先月タイの国立海洋公園7ヶ所の中の、合計18のダイブサイトが閉鎖してしまいました。
シミラン諸島では、イーストオブエデンとビーコンリーフです。シミラン諸島には数多くのダイブサイトがあるので、ダイブクルーズ自体に影響はないのですが、この対策は、今後のダイビングスタイルと言うものに、少なからず影響を与えそうです。
閉鎖される数日前、イーストオブエデンに潜ったのですが、色とりどりのサンゴ達と言うよりも、ちょっと渋めの緑青色といった感じ。魚などはかなり群れており、僕的には「侘び錆」的なダイビングというのも、1つのダイビングスタイルなので全然OKでした。が、ここのダイブサイトの変化を今後見れなくなるのがちょっと残念です。
シミラン諸島は毎日潜れるわけではなく、1年のうちで半年間のみです。この間はこの島に訪れる事も出来ない状況ですので、すでにある程度保護されている地域なのです。自然の保護というものも重要なのでしょうが、僕が思うに、「文明と欲望の抑制」というのもこれから非常に重要な課題になると思います。
例えば、ちょっと不思議に思うのですが、サンゴの保護と言う名目なら、なぜ陸上の環境に目を向けないのか?海と陸は全く別のものとしか見ていないようです。ダイバー制限だけでは根本的な解決策にはならないと思います。例えばカオラックやプーケット地域のリゾート開発や下水の問題などはまったくノータッチです。タイは、木の大量伐採の影響による水害で法律を改めた国なので、海と森の関係を知らないはずはないと思います。なんで?って感じです。
もし早期解決なら、ダイバーの制限よりも、サンゴを食べている魚やカメなどを取り締まった方がよほど有効的です。そして、サンゴも動物ですので、サンゴがサンゴと戦うと言うこともあります。この戦いは非常に長時間でダイビング中にじっくり見ることは多分出来ないのですが、「お!戦ってるかな?」的な状況にはめぐり会えます。主にハードサンゴ系では日照権の争いになります。スイーパー触手という武器で直接襲う事もあります。まあしかし、サンゴの保護の為にサンゴは取り締まれないでしょうけど。。。
というように、サンゴの敵は水中世界にも沢山いらっしゃいます。確かにダイビングによって水中環境を変化させている事は100%確実ですが、もう少し大きな視野を持たないと、津波後の「サンゴ保護プロジェクト」のような失敗につながることでしょう。自然は人間さまの思い通りになるようなものではなく、自然に合わせて生きて行くのが、本来の人の道だと思います。
僕的な発想では、普段生活環境ではない海の中に直接手を加えるよりも、ひとつの循環システムと言う考えで、私たちの生活環境の陸上の問題を早く解決させるべきだと思います。そこでネックになるのが、先ほどの「文明と欲望」という問題で、これは個人個人のライフスタイルの変化を意味しています。「温故知新」や「我唯足知」などが非常に重要な概念になりそうです。「ワイドだ~!マクロだ~!」も良いのですが、「自然の変化を学ぶダイビング」と言うスタイルも、もっと取り入れていかないとー!
※次回のブログで、サンゴ問題についてもう少し書いてみようかと思います。
seaforest - HIRO
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ヒタナカ (2011-02-13 18:16)
クルーズ船が使う洗剤の量が半端ではないといつも感じていました。そういう点では、少しは保護に繋がるように思いますが・・。我々ダイバーも洗剤やシャワーでのシャンプーなどの使用についてもう少し我慢するとか、垂れ流さないですむような船の設備の出費に協力するとか、いろいろ考えねばならないことがありそうです。
HIRO (2011-02-15 13:57)
ヒタナカさまへ
コメント有難うございます。洗濯洗剤、シャンプーなどの問題は、これから色々変えていかないとイケませんね♪単純に考えれば回答はすでにあるので、まずは個人個人出来る事からスタートしていくべきだと思います。僕はクルーズ乗船中、石鹸だけ使用しておりますが、1回か2回ぐらいしか使用しない感じです。ダイバー側は数日の我慢だけで良いのですが、タイ人のボートクルー側にしてみれば、クルーズ船は家みたいなもので、私達と違う仕事&生活をしております。この辺の改革はちょっと大変そうですね~。